
LINEとLINE WORKSはどちらも「LINE株式会社」のグループ企業(LINE WORKSはワークスモバイルジャパン)の製品で、どちらもコミュニケーションツールとして良く活用されています。見た目や使い勝手は似ていますが、実はターゲットとしているユーザーやセキュリティ設計には大きな違いがあります。
ビジネスの場面ではどちらを活用した方が良いのか・・・?
組織や企業がシステム導入の検討を行う際、セキュリティ面は非常に重要な要素となります。本コラムでは、LINEとLINE WORKSのセキュリティ面での違いを比較してみます。
LINEとLINE WORKSの基本的な違い
セキュリティ面の違いを知る前に、まずはLINEとLINE WORKSの基本的な違いを理解する事が大切です。
LINEとLINE WORKSそれぞれのメインターゲットや機能は、大まかに以下のような違いがあります。
【LINE 】
個人向けのメッセージングアプリで、家族や友人とプライベートなコミュニケーションを取る際の活用を目的としています。音声通話、ビデオ通話などの機能があります。
【LINE WORKS】
LINEのビジネス版で、音声通話やビデオ通話はもちろん、掲示板・カレンダー・タスク管理・ファイル共有・アンケートなど社内のコミュニケーションを円滑にするための機能が備わっており、組織や企業向けの設計となっています。

■LINEとLINE WORKSのセキュリティ対策における違い
次にセキュリティ面を比較すると、以下のような違いがあります。

■LINEのセキュリティ対策
・エンドツーエンド暗号化
LINEはメッセージの内容が送信者と受信者のみが確認できるように、エンドツーエンド暗号化を採用しています。これにより、通信内容が第三者に漏れることはありません。
・二段階認証(2FA)
アカウントのセキュリティを高めるために、LINEは二段階認証をサポートしています。これによりアカウントへの不正アクセスを防止します。
・ID検索制限
ユーザーIDによる検索を制限することで、不正な友だち追加や不正利用を抑制する事ができます。
・外部アプリとの連携制限
外部アプリとの連携を制限する機能があり、これにより悪質なアプリがアクセスするリスクを軽減します。
LINEにも一定のセキュリティ対策に注意が支払われていますが、基本的には個人向けアプリであるため企業向けの高度なセキュリティ管理や監査機能が不足している事があります。
■LINE WORKSのセキュリティ対策
・企業向けエンドツーエンド暗号化
LINE WORKSでもエンドツーエンド暗号化が採用されていますが、これに加えて企業データの暗号化が強化されています。特にファイルの送受信時にも暗号化が行われデータ漏洩のリスクを抑えます。
・高度なユーザー管理と権限設定
LINE WORKSではユーザーごとに権限を細かく設定でき、社員がアクセスできる情報を厳格に管理できます。もし業務上のやり取りをLINEで行っていた場合、退職者が出ると個人の端末に企業の機密情報が残ってしまい転職先で情報が漏れてしまう可能性がありますが、LINE WORKSだと管理者が退職者のアカウントを凍結する事でそのリスクを無くす事ができます。
・監査ログと監視機能
企業向けの管理者機能としてメッセージの履歴やアクセスログを追跡できる監査ログ機能が搭載されています。これにより社員のコミュニケーションの監視や、万が一のトラブル時にも迅速に対応ができます。例えば、管理者の知らないところでパワーハラスメント行為が行われていないかの監視に役立てる事もできます。
・セキュリティポリシーのカスタマイズ
LINE WORKSは企業独自のセキュリティポリシーを設定できる柔軟性を提供しています。例えば、外部へのファイル共有制限や、パスワードの強度管理など、企業のニーズに応じたセキュリティ対策が可能です。
・データバックアップと復元機能
企業データが失われないようLINE WORKSでは定期的なバックアップを実施する事ができ、必要に応じてデータを復元する事が可能です。
LINE WORKSは企業向けに設計されたサービスとなっており、特にセキュリティと管理機能に力を入れています。ビジネス環境で求められる厳密なセキュリティ対策が施されており、企業は安心して使用する事ができます。

■ビジネスの場面ではどちらを選ぶべきか?
個人向けの使用にはLINEのセキュリティでも十分ですが、ビジネスの場面においては強固なセキュリティで情報漏洩や不正アクセスのリスクを減少させる事のできるLINE WORKSを使用する事がお勧めです。カスタマイズ可能なセキュリティポリシーや監査ログ機能も備わっているので企業利用に適しています。
■LINW WORKSは無償トライアルも可能
初めてビジネスチャットを利用する企業でユーザー数が30名以下であれば、LINE WORKSを無償でトライアルする事もできます。 ※有償プランと比較して一部制限がございます。
弊社メディカル・ケアセンターでもLINE WORKSの無償トライアル受付を行っております。無償トライアルのお申し込みはこちらから、ご相談や資料請求はお問い合わせよりご連絡下さい。
■ビジネスの場面ではどちらを選ぶべきか?
個人向けの使用にはLINEのセキュリティでも十分ですが、ビジネスの場面においては強固なセキュリティで情報漏洩や不正アクセスのリスクを減少させる事のできるLINE WORKSを使用する事がお勧めです。カスタマイズ可能なセキュリティポリシーや監査ログ機能も備わっているので企業利用に適しています。
■ まとめ
LINEとLINE WORKSは同じグループが提供するサービスですが、その目的とセキュリティ対策に大きな違いがあります。ビジネスの場面ではLINE WORKSの方がセキュリティ面に優れている他、社内のコミュニケーションを円滑にするための機能も備わっています。
目的に応じて適切なサービスを選択しましょう。